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夏の甲子園を球場で見たいと思ったとき、最初につまずきやすいのがチケットの買い方です。「当日に球場へ行けば買えるの?」「どのサイトで買えばいい?」「雨で中止になったらお金は戻る?」と、気になる点がいくつも出てきますよね。しかも高校野球のチケットはプロ野球と仕組みが違い、年によってルールが変わることもあるため、去年の記憶のまま動くと戸惑う場面があります。
この記事では、日本高等学校野球連盟(日本高野連)の入場券ページ、主催の朝日新聞が掲載した入場券販売要項、阪神甲子園球場の「甲チケ」公式ページをもとに、2026年夏の第108回大会で実際に使われたルールを整理しました。次の第109回(2027年)の要項はまだ発表されていないので、ここで紹介するのは「直近の大会ではこうだった」という基準です。来年の夏に向けて、全体の流れをつかむ下調べとして役立ててください。
結論:夏の甲子園は「全席指定の前売り券」をネットかコンビニで買う
先に結論をまとめておきます。第108回大会の入場券は全席指定・前売りで、インターネットの販売サイトかコンビニエンスストアで購入する方式でした。球場窓口で前売り券を買うことはできず、当日券は「前売りで席が残ったときだけ」という扱いです。ここを押さえておくだけで、当日に球場で途方に暮れる失敗はかなり防げます。
球場窓口は前売りなし、当日券は残席のみ
日本高野連の入場券ページには、阪神甲子園球場の窓口では前売り券を販売しないと明記されています。球場に足を運べば何とかなる、という発想は通用しないと考えておくのが安全です。
当日券については、残席に余裕がある場合に限り、阪神甲子園球場の窓口と一部のネットで販売すると案内されていました。球場窓口での支払いは現金のみなので、キャッシュレス決済だけで動いている人は注意が必要でしょう。そして、前売り券が完売した日には当日券の販売はありません。完売後に再び発売されることもないとされています。
実際、2026年の大会終盤には、準々決勝、準決勝、決勝のいずれも前売りで完売し、当日券は出ませんでした。X(旧Twitter)でも、日本高野連の公式アカウントが「前売券で全席完売しましたので当日券の発売はございません」と告知し、日刊スポーツなどの報道アカウントも決勝の前売り完売を伝えています。一方で、大会序盤には「高校野球は当日券がある日もあるんだ」と驚く投稿も見られました。日程によって状況がまったく違うので、見たい日が決まったら前売りで確保するのが基本と覚えておいてください。
ここで大事な前提をもう一度お伝えします。2027年夏の第109回大会の入場券の要項は、2026年10月時点ではまだ発表されていません。例年、販売要項は大会直前の7月ごろに日本高野連のサイトと朝日新聞で公表されています。第108回の要項も、日本高野連のページに「2026年7月9日現在」と記載されていました。
第108回では、日程によって料金を「カテゴリーA」と「カテゴリーB」に分ける方式が導入されたり、大会序盤に朝と午後の2部制が組まれたりと、前年までと違う点がいくつもありました。来年も同じ仕組みが続くとは限らないので、料金や発売日の数字は「目安」としてとらえ、実際に買う前には必ずその年の公式ページを開いて確かめてほしいんです。
この記事は、仕組みの全体像と、どこを確認すればいいかを知るための下調べ用として読んでもらうのがちょうどいいと思います。特に、払い戻しの条件や販売サイトの顔ぶれは毎年見直される可能性があるところなので、購入前のチェックリストとして使ってみてくださいね。
4つの販売サイトとコンビニ、それぞれの違いと選び方
第108回の販売窓口は、ネットが「ローソンチケット」「チケットぴあ」「あさチケ」「甲チケ」の4サイト、店頭が「セブン-イレブン」「ローソン」「ミニストップ」の3チェーンでした。電話予約はできません。どこで買っても入場料金そのものは同じですが、会員登録の有無や手数料、受け取り方が違います。
甲チケは登録も手数料も不要、QRコードで入場
阪神甲子園球場が運営する「甲チケ」は、公式ページで会員登録不要、発券手数料などの別途費用なしと案内されています。支払いはクレジットカードの即時決済のみなので、カードを持っていない人は使えません。ここは最初に確認しておきたいポイントです。
便利なのは、紙のチケットを発券せずにスマートフォンのQRコードで入場できるところでしょう。QRコードは購入完了後から表示され、席番号ごとに同行者へLINEやメールで渡せる仕組みになっています。家族や友人と別々に球場へ向かう場合でも、入口で待ち合わせる必要がないわけです。紙で持ちたい場合は「発券用QR」を使って、甲子園球場の窓口で発券することもできました。
注意点もあります。購入履歴の画面を見せるだけでは入場できず、スクリーンショットや撮影した画像のQRコードも無効と書かれていました。ボックス席などの企画席と車いす席は甲チケでは扱っていません。購入後の日程・席種・枚数の変更や払い戻しもできないので、日付と「朝の部・午後の部」の選択は確定前にもう一度見直しましょう。また、他の販売サイトが前日22時で締め切ったあとも、甲チケだけは当日の試合終了まで販売を続ける仕組みでした。
購入するときは、氏名、住んでいる都道府県、電話番号、メールアドレスなどを入力し、パスワードを決めます。あとで購入履歴やQRコードを表示するには、このメールアドレスとパスワードが必要になるので、スマホのメモなどに控えておきましょう。パスワードを忘れても自分で再設定できると公式ページに書かれていました。QRチケットを表示するときのデータ通信料は自己負担なので、球場で電波がつながりにくい場合に備えて、入場前に一度画面を開いておくと安心です。なお、阪神タイガースのファンクラブ会員やTigers ID会員には専用の入口が用意されていました。
甲チケは、発売日以降なら対象の試合日まで、売り切れない限りいつでも買えるのも特徴です。急なシステムメンテナンスで使えない時間帯がある点だけ覚えておきましょう。
プレイガイドとコンビニ店頭での買い方
チケットぴあ、ローソンチケット、あさチケの3つは、サイトによって会員登録が必要です。チケットぴあの販売ページには、ぴあ会員(無料)への登録が必要なこと、毎週火曜・水曜の2時30分から5時30分はシステムメンテナンスで申し込めないことが書かれていました。発売日の深夜に慌てないよう、会員登録は発売日より前に済ませておくと安心です。
これらのサイトでは、入場料金とは別に各種手数料がかかる場合があります。日本高野連のページも「各種手数料はコンビニや入場券の販売サイトによって異なります」と注意を促していました。2025年大会の購入方法をまとめた個人のブログでは、サイトごとに1枚あたり数百円の手数料が上乗せされる例が紹介されています。外野席なら入場料金が1,000円前後なので、手数料の割合は意外と大きく感じるかもしれません。金額は年や支払い方法で変わりうるため、確定ボタンを押す前に合計金額の画面を確認する習慣をつけておくといいですね。
ボックス席などの企画席は、販売サイトが席ごとに決まっていました。たとえば中央ボックス席や三塁テラス席はチケットぴあ、アルプスボックス席やレフトカウンター席はローソンチケットでの申し込みです。グループで企画席を狙う場合は、どのサイトの扱いかを先に調べておく必要があります。
ネット操作が苦手な人や、カードを使いたくない人にとっては、コンビニ店頭の端末で買える点は心強いところです。第108回では、セブン-イレブン、ローソン、ミニストップの各店舗で購入できました。チケットぴあの販売ページには、セブン-イレブンのマルチコピー機で使うPコードも掲載されていたので、店頭で迷わないようメモしておくとスムーズです。
ただし、準々決勝、準決勝、決勝の入場券はインターネット販売のみで、コンビニ店頭では買えませんでした。しかも発売は試合の前日の10時からと、準備期間がほとんどありません。大会終盤を狙うなら、会員登録やカード情報の準備は前もって済ませておくべきでしょう。
なお、ネットで買った入場券をコンビニで発券するタイプの場合、発券のタイミングで座席番号がわかる仕組みです。朝日新聞の要項にも「座席番号は購入確認画面または発券の際に分かります」とありました。発券した紙のチケットを紛失しても再発行はされないので、受け取ったら財布やチケットホルダーなど決まった場所にしまっておくのがおすすめです。
席種と料金:カテゴリーA・Bの違いと子ども料金
第108回では、同じ席でも日程によって料金が変わる仕組みが取り入れられました。料金は前売り券と当日券で同じです。どの日に、どの席で見るかによって支払う金額がかなり違うので、表で確認しておきましょう。
カテゴリーAとカテゴリーBの料金表と、エリアの選び方
カテゴリーBは8月5日・6日と、8月7日から12日の「朝の部」が対象でした。カテゴリーAは、8月7日から12日の「午後の部」と8月13日以降の全日程です。日本高野連のページに掲載された料金は次のとおりでした。
- 中央指定席:Aは4,800円、Bは1,500円(こどももおとなと同料金)
- 一・三塁指定席:Aはおとな3,900円・こども1,000円、Bはおとな1,200円・こども300円
- 一・三塁アルプス席:Aは2,000円、Bは700円(こどももおとなと同料金)
- ライト・レフト外野指定席:Aはおとな1,000円・こども200円、Bはおとな300円・こども100円
こども料金の対象は「4歳から中学生まで」で、前年から範囲が広げられたと朝日新聞の要項に書かれていました。家族で一・三塁指定席や外野席を選ぶと、こども料金の効果が大きく出ます。逆に、中央指定席とアルプス席はこども料金がないので、家族連れで予算を抑えたいなら外野席から検討するのが現実的です。
同じ外野指定席でも、Aの日は1,000円、Bの日は300円と3倍以上の差があります。「とにかく甲子園の雰囲気を味わいたい」という目的なら、カテゴリーBの朝の部を選ぶのも一つの手ですよ。
座席の選び方にも独特のルールがありました。内野の席種は「下段・中段・上段」の3エリア、外野は「下段・上段」の2エリアから好きなエリアを選べます。ただし、座席番号を自分で指定することはできません。アルプス席はエリアの指定もできない仕組みです。
1回の購入は6枚まで。並びの席にならない場合はサイト上でメッセージが表示されると要項に書かれています。グループで行くなら、メッセージが出たら一度立ち止まって、別のエリアにするか、分かれて座るかを決めるとよいでしょう。
席選びで意識しておきたいのが日差しです。夏の甲子園はデーゲームが中心で、外野席は屋根がなく、強い日差しを長時間浴びることになります。2025年大会の観戦記をまとめた個人ブログでも、外野は日差しがきついという感想が書かれていました。どのエリアが日陰になりやすいかは時間帯で変わるため、断定はできません。ただ、帽子や日傘、冷却グッズの準備は、どの席でもしておいて損はないはずです。
企画席と車いす席は申し込み方法が別
ボックス席やペア席、テラス席などの「企画席」は、通常の席と申し込み方法が異なります。朝日新聞の要項によると、中央ボックス席の3人席はカテゴリーAで28,800円、カテゴリーBで10,500円でした。三塁テラス席の4人席はAが24,000円、Bが8,800円です。グループで落ち着いて観戦したい人向けの席で、販売サイトは席の種類ごとに決まっていました。
日本高野連のページには、企画席の中身も紹介されていました。中央ボックス席は中央指定席エリアの最上段にあり、3〜4人で使える電動リクライニングシートです。1・3塁ボックス席は4〜5人用で、テーブルのある掘りごたつ形式の座席なので靴を脱いで観戦できます。ほかに、2人用の中央ペア席(10シート)と3塁ペア席(6シート)、5〜6人用で床が全面クッションのマス席もありました。1・3塁ボックス席とマス席は、銀傘の柱の影で見えにくい場所が一部あるため、チケットぴあのサイトで見え方を確認するよう案内されています。どの企画席も、発券のときに定員分の入場券がまとめて出て、コンビニや球場窓口では販売されません。
アルプスデッキ席は1区画の定員が16人で、ローソンチケットのサイトで申し込み、ローソンやミニストップの端末で引換券を購入し、当日に球場窓口で入場券と引き換える流れです。定員より少ない人数で来場しても、払い戻しはありません。
車いす席の前売り券(引換券)は、車いす利用者本人の分のみ販売されました。チケットぴあのサイトで申し込み、セブン-イレブンやファミリーマートの端末で引換券を受け取ります。車いすの利用が確認できない場合は入場を断られ、払い戻しや枚数変更もできないと明記されていました。同行者の席の扱いを含め、詳しい手順は日本高野連のページで必ず確認してください。
車いす席の介助・付き添いの人の入場券は、観戦当日に車いす利用者本人と一緒に、甲子園球場9号門横の入場券売場(窓口①)で買う仕組みでした。2人まで一緒に観戦でき、料金は車いす席と同じで、支払いは現金のみです。チケットぴあで誤って車いす席を2席買わないよう注意書きもありました。1・3塁アルプスの車いす席は学校応援団専用のため販売されません。
発売日と買うタイミング:いつ、どの日を狙うか
チケットを確実に取るには、発売日を知っておくことが欠かせません。第108回では、大会の前半と後半で発売日が分かれていて、さらに終盤は前日発売という独特のスケジュールでした。順番に見ていきます。
第108回の発売スケジュールと、完売表示が出たときの動き方
朝日新聞が掲載した販売要項によると、第108回の発売日は次のとおりでした。いずれも10時から発売です。
- 8月12日まで(1回戦すべてと2回戦の一部):ネットは7月16日、コンビニは7月18日
- 8月13日以降の2回戦・3回戦:ネットは7月23日、コンビニは7月25日
- 準々決勝・準決勝・決勝:それぞれ試合の前日(ネットのみ)
ネットはコンビニより2日早く発売されるので、人気の日程を狙うならネットでの購入が有利です。前売り券の販売は、甲チケ以外のサイトとコンビニでは試合日の前日22時まででした。それ以降は、当日の試合終了まで甲チケのサイトでのみ購入できる仕組みです。
ちなみに春のセンバツ(第98回)は、ネットが3月5日、コンビニが3月7日の発売で、料金体系も夏とは別でした。春と夏で条件が違うので、見に行く大会のページを開くようにしましょう。
人気の日程では、発売直後にサイトがつながりにくくなることがあります。2026年の大会期間中、Xには「チケットがつながらないし完売と出ていたので諦めていたら、外野席なら甲チケから普通に取れた」という個人の投稿がありました。あくまで一人の体験談ですが、販売サイトによって残り方が違う可能性はあるので、一つのサイトで完売表示が出ても、ほかのサイトを確認してみる価値はありそうです。
とはいえ、2025年大会のまとめを書いた個人ブログでも、お盆以降は前売りで完売し当日券が出ない可能性が高いと書かれていました。2026年も準々決勝以降は軒並み完売しています。大会終盤を見たいなら、前日10時の発売開始と同時に購入できるよう、会員登録とカード登録を済ませて待機しておくのがいちばん確実です。
細かい締め切りにも違いがありました。ネットで買ってコンビニで支払う方法を選んだ場合、申し込めるのは観戦日の4日前の23時59分までで、クレジットカードの即時決済なら前日の22時まで買えます。ローソンやミニストップの店頭端末Loppiで買うときは「Lコード52858」を使います。また、発売初日は1人につき各日程(各部)1席種しか買えないというルールもありました。
2部制の日は「朝の部」と「午後の部」で別のチケット
第108回の大会期間は8月5日から22日までの18日間で、3回戦2日目、準々決勝、準決勝のそれぞれ翌日が休養日として予定されていました。
第108回では、8月5日と6日が夕方開催、8月7日から12日の6日間は朝の部(1試合)と午後の部(3試合)に分ける2部制で行われました。朝の部と午後の部で観客は完全に入れ替えとなり、入場券も別々に販売されています。
ここで見落としやすいのが、1日通して見たい場合です。朝の部と午後の部の全試合を見るには、2枚の入場券が必要でした。朝の部が終わったら、いったん全員が球場の外に出ることになります。購入画面では、日付に加えて「朝の部」か「午後の部」かを選ぶ必要があり、ここを間違えても変更はできません。
また、試合が長引いた場合のルールも決められていました。公立応援団のまとめによると、朝の部の試合が11時の時点で終わっていなければ継続試合となり、午後の部は19時30分を過ぎて試合が終わった場合、原則として次の試合を行わないとされていました。応援したい学校が「朝の部の1試合目」か「午後の部の3試合目」かで、見られる展開も変わってきます。2部制は雨天順延があっても8月13日以降には適用されないとのことでした。
入れ替えのルールも細かく決められていました。午後の部の入場券を持っていても、朝の部が終わったら球場内に残ることはできません。さらに、朝の部の観客が出ていく時間と重なると周辺が混雑するため、午後の部の人は試合開始予定時刻に合わせて来場し、早めに来るのは控えるよう呼びかけられていました。午後の部の当日券は、朝の部の入場券と同じ時刻に売り出されます。雨などの状況によっては、朝の部か午後の部のどちらか一方だけの開催になる場合もあるそうです。また、8月5日と6日の両日が雨で順延になった場合、開会式は6日に関係者だけでスタンドで行い、6日の入場券を持っていても入場できない代わりに払い戻しになる、という特別なルールもありました。
買った後の注意:払い戻し・再入場・チケット詐欺
チケットを手に入れたあとにも、知っておきたいルールがいくつかあります。特に払い戻しの条件は、プロ野球やコンサートと感覚が違うので要注意です。あわせて、毎年のように注意喚起されているチケット詐欺の手口も確認しておきましょう。
払い戻しの条件と、購入方法ごとの手続き
日本高野連の入場券ページでは、一度買った入場券は原則としてキャンセルや払い戻しができないとしたうえで、払い戻しになるケースを示しています。払い戻しになるのは、観戦予定日(部)に予定されていたすべての試合が雨天などで中止になった場合です。1試合だけの日程なら、その試合が中止または継続試合になった場合が該当します。雨天順延で観戦予定日が休養日になった場合も払い戻しの対象でした。
反対に、払い戻しにならないケースもはっきり書かれています。観戦日に1試合でも勝敗が決したあと、それ以降の試合が雨で中止や継続試合になっても払い戻しはありません。日程の変更で、当初予定と違う組み合わせの試合になった場合も、中止日以外は払い戻しの対象外です。「応援している学校の試合が別の日に移った」というケースでも返金されない点は、知っておかないと驚くかもしれません。
開会式のある日は、開会式が中止になった場合に限り払い戻しになり、開会式が成立した後の試合が中止になっても払い戻しはしないというルールでした。
払い戻しの手続きは、どこで買ったかによって違います。コンビニで発券した前売り券は、入場券を購入(発券)した店舗で、中止の翌日の10時から2週間以内に手続きをします。球場窓口や大会本部の窓口では受け付けていません。営業時間は店舗によって異なるので、事前に確認しておくと二度手間を避けられます。
球場窓口で買った当日券は、試合当日に限り、甲子園球場の入場券売場でのみ払い戻しを受け付けていました。後日の手続きはできないので、中止が決まったらその場で済ませる必要があります。
甲チケで買った場合は、公式ページによると、クレジットカード会社を通じて、支払いに指定している口座へ自動的に払い戻される仕組みでした。自分で手続きをしなくていいのは甲チケならではの利点といえます。
甲チケの払い戻しは、カード会社の手続きのタイミングによって、決済そのものが取り消される場合と、いったん全額が引き落とされたあとに返金される場合があります。明細で確かめて、分からないことはカード会社に問い合わせるよう案内されていました。
「当日券を入手できる」と誘う詐欺に注意
日本高野連は、入場券ページの冒頭でチケット詐欺への注意を呼びかけていました。SNSや電子メールなどで「当日券を入手できる」と誘い、偽サイトに送金させる詐欺被害が相次いでいるという内容です。前売り券が完売した日は当日券を発売しないのが公式のルールなので、「完売後でも当日券を回せる」という話は、その時点で疑ってかかるべきでしょう。
公式の当日券は、残席がある日に開門時刻から甲子園球場の当日券売り場で、現金でのみ販売されます。SNSやメールで事前に「当日券」を売るという話は、この仕組みと合いません。
Xでも、2026年の大会期間中に詐欺の被害にあったと書き込む個人の投稿が見られました。正規の販売窓口は、日本高野連のページに載っているサイトとコンビニだけです。リンクをたどって購入する場合は、URLが公式のものかどうか、日本高野連のページから改めてアクセスして確認するのが確実です。
困ったときの問い合わせ先として、第108回では大会準備室(8月4日以降は球場内の大会本部)の電話番号が日本高野連のページに掲載されていました。不審な販売を見かけたら、まず公式の窓口に確認してみてください。
転売にも注意が必要です。日本高野連の入場券ページには、商業利用や営利目的の転売は固く禁止し、転売された入場券は入場を断る場合があると書かれていました。ネットオークションや転売サイトで販売価格を上回る値段で取引されている例が多いことにもふれ、高校野球は教育の一環なので多くの人に妥当な価格で観戦してほしい、と主催者の考えが説明されています。
2019年6月からは、チケット不正転売禁止法が施行されています。興行主の同意なく、販売価格を超える値段で特定興行入場券を業として転売することや、転売目的で買い集めることは罰則の対象です。仮に高値で買えたとしても、入場を断られれば手元には何も残りません。紛失した入場券も再発行されないので、公式の窓口で買ったチケットを自分で大切に持っておくことが、いちばんの自衛策になります。
チケットが取れたら準備すること:開門時刻・持ち込み・宿
チケットが手に入ったら、当日の動きと持ち物を考えておきましょう。遠方から行く場合は宿の確保も早めに進めたいところです。ここでは、第108回の情報をもとに準備のポイントをまとめます。
開門時刻と持ち込みのルール、遠方から行くときの宿の考え方
公立応援団のまとめ(阪神甲子園球場の大会Q&Aをもとにしたもの)によると、2026年夏の開門時刻は、8月5日と6日が15時、2部制の8月7日から12日は朝の部が7時、午後の部が12時30分でした。それ以降の日程の開門時刻は、球場のQ&Aで日ごとに案内されていたので、行く日が決まったら確認しておきましょう。
持ち込みについては、缶・瓶類と危険物は禁止で、手荷物検査があります。ペットボトルと水筒は持ち込めました。球場にはロッカーや手荷物預かり所がないため、大きな荷物は避けたほうが動きやすいとのことです。駐車場もないので、電車か路線バスで向かう前提で計画を立てる必要があります。
そして、何度でも強調したいのが再入場のルールです。日本高野連のページには、いったん球場を出ての再入場はできないと書かれていました。食事や買い物で外に出ると戻れなくなるので、必要なものは最初から持って入るようにしてください。
地方から甲子園へ観戦に行く場合、悩ましいのが宿の確保です。高校野球は組み合わせ抽選が終わるまで、応援する学校がどの日に試合をするかわかりません。さらに雨天順延で日程が後ろにずれることもあります。宿を予約するなら、キャンセル無料の期限を確認しながら選ぶのが安心でしょう。
甲子園球場は兵庫県西宮市にあり、大阪と神戸のちょうど間に位置しています。球場の最寄りは阪神電車の甲子園駅なので、宿は阪神沿線で探すと移動がスムーズです。大阪の梅田や難波、神戸の三宮周辺まで範囲を広げると選択肢が増えますよ。
2部制の日に朝の部を見るなら、開門は7時です。早朝から並ぶつもりなら、球場に近いエリアに泊まると朝の負担がぐっと減ります。午後の部や終盤の試合を見る場合でも、夏の暑さの中で長時間移動するのは体力を使うもの。チケットの日程が決まった時点で、宿の候補をいくつか押さえておくと、当日を落ち着いて迎えられるはずです。
球場内のルールもいくつか紹介しておきます。瓶や缶は持ち込めず、入場門で中身を移し替えるサービスや紙コップの提供もありません。荷物は自分の座席スペースに収まる範囲なら持ち込めますが、管理は自己責任です。球場内と球場の外周は禁煙で、座席の上に立つ、タオルを振り回す、旗やのぼりを掲げるといった行為も禁止されていました。満18歳未満の人とその同伴者は、兵庫県の青少年愛護条例により23時までに帰るよう書かれています。
まとめ:来年の夏に向けて、今からできる準備
最後に、夏の甲子園のチケットを買うときのポイントを振り返っておきます。第108回のルールを基準にすると、押さえておきたいのは次の点です。
- 入場券は全席指定の前売りで、ネット4サイトとコンビニ3チェーンで販売
- 球場窓口で前売りは買えず、当日券は残席があるときだけ(球場窓口は現金のみ)
- 料金は日程でカテゴリーA・Bに分かれ、こども料金は4歳から中学生まで
- 2部制の日は朝の部と午後の部で別のチケットが必要
- 準々決勝以降は前日10時からネットのみで発売、終盤は完売しやすい
- 払い戻しは全試合中止などの場合に限られ、手続きは購入方法で異なる
- 「当日券を入手できる」という誘いは詐欺を疑う
2027年夏の第109回大会の要項は、例年どおりなら大会前の7月ごろに発表される見込みです。それまでにできるのは、販売サイトの会員登録を済ませておくこと、クレジットカードを用意しておくこと、そして行きたい日程の目安を立てておくことでしょう。要項が公表されたら、日本高野連の入場券ページで料金と発売日を確かめて、球場で高校球児たちのプレーを見届けてくださいね。